豺狼(さいろう)

  • 意味:ヤマイヌとオオカミ・転じて、残酷で欲深い人・むごいことをする人
  • 豆知識:「豺虎(さいこ)」=ヤマイヌとトラのことで、猛々しい悪人のたとえです。

ヤマイヌの立ち位置って、ヒールなんですね。
日本オオカミの別名なので、どう猛であろうとは思いますが
「狼王ロボ」(シートン動物記)を読んだ世代としては、複雑です。

狼王ロボといえば

その本は、姉が買ってもらった本でした。
同時期に、似たような動物記を私も買ってもらいまして
それが「子ざるひよし」(椋鳩十)でした。

年齢差が3つありますので、文や文字の量で差がつくわけですが
狼とサルだったせいか、「私の本、なんか、ちょっとかっこわるくね?」
と、思った記憶があります。(笑)

自分の「ひよし」も、後に姉の「ロボ」も読みました。
どちらもたいへんおもしろい物語でした。
内容、すっかり忘れてますが。(笑)

このように、姉妹というのは
年齢差がありますので
育つ中で、何かしら差をつけられることがあり
年齢相応の区分であったとしても
妹からすると、姉の立ち位置が華やかに見え、うらやましく思ったものです。
大人びた世界への憧れが、そう思わせていただけなのですが。

兄弟のケース

男の子の兄弟で、長男教の親に育てられた次男は
自分が常に2番目であることを感じつつ育つケースがあるようです。

そんな兄弟がいたとして、
長男になんらかのトラブルが起こったとします。

なんらか、というのは、病気だったり、失職だったり
ひきこもってしまったり、嫁実家にとりこまれたり
と、いろいろありますが
これまで「お兄ちゃん」へ期待し依存をしていた親にしてみると
失望せざるをえない、という状況です。

ですから、長男に何かが起きたわけではなくとも
「は?親の面倒なんて、俺、見ねーよ」
と言うような息子に育ってしまったとしても
親から見ると、大きなトラブルです。

そんなとき、次男に何が起きるかご存じでしょうか?

俺のターン!!

もちろん、全員ではありませんが
2番手に甘んじていた次男が
「ここは、俺の出番だ!!」
と、いきなり張り切るケースがままあります。

これを、かつての2ちゃんでは「次男はっちゃけ病」と呼び
そんな次男の奥様が、いきなり降りかかってきた災厄を嘆く
というスレッドが、たくさん立ったものでした。

災厄=同居だとか、実家への金銭援助だったり
妻側からすると、非常にうれしくないことばかりで
さらに、はっちゃけ次男にありがちな行動が
「妻に何の相談もなく勝手に決めてはっちゃける」
というものなので、事態が複雑になっていきます。

そういうスレッドを読むのは、面白いのですが
自分の身にふりかかってきたら
とんでもない!と、ばかりに遁走しそうです。

この記事の主旨

なぜ、こんなことをつらつら書いているか、というと
先日、母に「もしかしてそれ、はっちゃけ次男かもよ?」
と、言って「なにそれ?」と聞かれたからです。

「それ」とは、母の知人の話でして
70代後半の方で、夫さんとふたり暮らしです。
夫さんには、身体の不調があり、生活介助が必要ですが
ご多分に漏れず、夫さんが妻以外の手を借りたがらず
デイケアなどにも出かけたがらず
妻側の負担が、かなり大きくなっています。

その状態が、長く続いていたのですが
このたび、そのご夫婦の次男さんから
同居の誘いがあり、引っ越しを検討している
という話を聞いたからです。

感想

最初は「次男くんの奥さん、えらいねー!」
と、ただ感心していました。

だって、縁起でもありませんが
姑が先に逝った場合、介助が必要な舅が残るわけです。

私だったら、ごめんだな。
全力で逃げる!と、思うにつけ
私って、心が汚い!ダメな人間!
と、思って母にそう言ったんですよね。

「まあ、引っ越すとなれば家を引き払うわけで
家や土地を売ったお金を次男が全部相続するとかするのかもよ?
それなら、奥さんも納得できるのかも?」
「えー、でも私だったらお金もらってもやだ!!」
などと、人の家の遺産問題にまで言及し
さらに「でもさ、介護もなんにもしなかった兄弟姉妹がさ
遺産だけ権利を主張するってのもよくある話じゃない?」
などと、よその家の骨肉の争いにまで踏み込んだ会話をしました。

ひらめいた

あまりな口さがなさに、我ながらあきれつつ、ふと思い出したのが
前述した「次男はっちゃけ病」です。

それを説明してみたところ
「そんなことがあるのね!?今度、彼女に会ったら
『お嫁さんも賛成してくれてよかったわね』とか
それとなく聞いてみようかしら」と、母が言うので
「えー、でもさ、男って根拠なく大丈夫って言うじゃん。
『ええ、次男が大丈夫って言ってたから』なんて言われたら
私だったら、口がぱくぱくしちゃいそうだよっ!
奥さんになんの相談もしないで、勝手に決めてるかもよ?」
と、「男の『大丈夫!』」がいかに危険であるかを注意しておきました。

飛び火

ちょうど、その話をしていたとき
息子がそばにいたので、思いっきり指さして
「こいつが小学6年生のとき
『夏休みの宿題ちゃんとやってるの?』って聞いて
『大丈夫!』って言うの信じてたら
8月30日に一文字もやってなかったのが発覚して
ひどいめにあったこと、私は一生忘れないよっ!」
と、最後は息子の古傷をえぐることとなりました。

(その話は、こちらからどうぞ。→小六息子の大事件

息子の不始末はともかく
母の知人の次男さんのお嫁さんが
邪悪な私なんかとちがって、
心清らかな優しい人であってほしい!
と、願っています。
長男さんが、どんな様子なのかはまったくわかりませんので
次男がはっちゃけていない可能性だって、大いにあるわけです。

母の知人、私も知ってますので
穏やかな生活を過ごしてもらいたいと思っちゃいます。

忘れん坊将軍

昭和39年生まれの59歳、専業主婦です。 新幹線、首都高速、武道館などなど同い年のものがたくさんあります。 還暦目前のせいか、あれもこれも忘れてしまう困ったちゃんです。