傚(なら)う

  • 意味:すでにあるやり方、例をまねてそのとおりにする
  • 豆知識:「倣う」という表記が一般的です。

この「ならう」を「習う」とする誤用がたまにあります。

誤用といえば、さっき読んでいた本で
「見くびる」がふさわしい場面なのに
「買いかぶる」が使われていました。

版元を確認してみたところ
以前「快哉」を「喝采」と誤用していた出版社でした。
(その記事はこちらです。→本の誤表記発見の思い出

さもありなん、です。

外食

家のすぐそばに、中華屋さんがあります。
引っ越して来た時から気になっていたものの
外食をほとんどしない生活なので、行ったことがありません。

お殿様(夫)が、散歩のときに店頭に
移転のお知らせが出ていたことを知り、教えてくれました。

そのときに、

移転しちゃう前に、行ってみたい!

と、言ったんですが、お殿様にはスルーされてしまいました。

お殿様は、外食が好きではありません。
なぜかというと、外食の支払いはお殿様持ちだからです。
なんとケチな男でしょうか。

結婚前は気前がよくて、こっちが心配したほどでしたが
釣った魚にエサはやらないの見本ですね。

でも、別に問題ありません。
私も外食をしたいとは、ほとんど思いません。

でも、今回のように「行ってみたいね」となったならば
やはり、行ってみたくなるものですし
何より、スルーされるとムラムラ悔しくなってきて
何が何でも行かねばならぬ!という気にもなります。

散歩前

そういうわけで、いっしょに散歩しようというときに

帰りにあの中華屋さんに行こうよ!

と、誘ってみたところ、やはりスルーされました。

お殿様のふてぶてしいところに
いやなことは、とりあえず無視するというものがあります。

返事をしないで放置して、なし崩しになかったことにする。
そういう戦法なわけです。
といっても、たまーにしか出さない戦法ですし
私自身がやられたことは、数回しかありません。

やられているのは、主にお殿様のお母さんです。
つまり姑ですが、何か頼みごとをされたときに
したくないことだと、絶対に返事をしないんですよね。

なんと、ひどい態度だろう!
と、思いますが、相手が姑ですから、どうでもいいです。
しつけの悪さは、姑本人の責任でもありますしね。

でも、私にはその戦法は通用しないよっ!
ということを、やられたときに必ず思い知らせています。

今回も、返事がないので

ふーん、行きたくないんだ。
そんなにパチンコに使うお金が減るのいやですか。

と、軽くいやみをかましておきました。

出発後

その後、予定通り散歩に行きました。

そんなケチな人とは、行きたくないわっ💢

と、同行しないことで反撃する人もいるでしょうけど
私はカチン!と来たときも、ごく普通に対応します。
出かける予定であれば、そのまま出発しますし
話しかけられれば、普通に返事をします。
もちろん、不機嫌そうにではなく、本当に平常心で。

ただし、絶対にこっちからは話しかけません。

日頃、夫婦の会話の98%は、私が話題を提供しています。
そのため、私が

話しかけねーぞ!

と決めたら
まるっきり黙ったままで、2人でてくてく歩くことになります。

いつものにぎやかな散歩とはえらいちがいです。
さすがに、お殿様も雰囲気が暗いと、思うのでしょう。

散っちゃったねえ。

など、路傍のツツジを指して話しかけてきます。

そうねえ。

と、返事はしますが、そこから

ツツジといえばさ~
なんだかんだで、どうのこうのでさ~。

というおしゃべりは、しませんから
その後はまた、黙々と2人で歩くのみです。

途中、かわいいゴールデンレトリバーに会いました。
もちろん傍らには、その子を連れた人もいました。

わんこと目があうと、にこにことこっちに寄ってきたので

あらあら、いい子ね~~
かわいいわ~❤️❤️❤️❤️❤️

と、顔面土砂崩れになりながら、かわいがらせてもらいました。

私の機嫌が、相当上昇しているはず!と踏んだお殿様は
わんこと別れてすぐに、

今の、なんていう犬?

と、聞いてきました。

もちろん平常心で、犬種名を教え
さらに、人懐こい性格であることや
いちばん一緒に暮らしてみたかった犬だったことなど
少し長めに会話をしました。

思いっきり犬に救われたお殿様でしたが
その話が終わったら、その後はまた、黙って歩きました。

その後、今度はボーダーコリーに会い
同じように、かわいがらせてもらい
お殿様の質問に、多少長めに答えましたが
その後も、てくてくと黙って歩き続けました。

完勝

その後、いつも寄るスーパーでも
黙って買い物をしました。

普段だったら

これ、おいしそうね、食べたい?

などと、聞いてあげますが、
もちろん、そんなサービスはナシです!💢

でも、セルフレジでもたもたしていた老婦人のことを

あの人、遅かったね。

と言われたときには

明日は、わが身だと思うと気の毒だよね。
歳をとっていくほどに
時代の変化に取り残されていくんだよ。

と、答えておきました。

この会話内に

お前は特にアナログ人間だろうが!
スマホも操作できないし、

キャッシュスにも対応できないよね?
私の手助けナシに生きていけると思ってるのか!?

というイヤミをこめたつもりでしたが
伝わっていたでしょうかねえ?

そんなこんなで、散歩も終盤にさしかかり
あと少しで家に着くというところで

寄って行くんだろ?

と、中華屋さんのほうにお殿様が進んで歩き始めました!

みごと、ワタクシの勝利です!!!!

え~~行きたい、行きたい~~!

と、要求を通そうと粘ったり

なんで、連れて行ってくれないのよっ!

と、怒りまくったりするよりも

人を無視するようなヤツと
話すことなんて、ねーよっ!💢

という態度に出るのが、なぜかいちばん効くんですよね。
この懲らしめを、そう多くではありませんが
何回か繰り返しているというのに
どうして、私をスルーしたりするのか。

学習能力ゼロのようですね。

結末

無事に中華屋さん前に到着したんですが
営業時間少し前でした。
少し待とうかと思っていたときに
お店の人が中に入れてくれました。

やれうれしやと、メニューを見ていたら
なんと、料理人さんがまだ到着していないというのです。
渋滞にハマってしまい、到着まであと30分かかる
というではありませんか。

仕方ないので、今回はあきらめて帰ってきました。
しかし、次回の散歩のときに改めて行く約束をしましたので
満足いく結果となりました。

この日は行く気がなさそうだな、とあきらめて
昼食用に冷凍庫からあれこれ出してから出発したので
実は内心で

解凍しちゃった食材、どうしよう・・・💦

と、思っていたので、渡りに船でもありました。(笑)

メニューを見て、すっかり麻辣牛肉麺を食べる気になっていたので
残念ではありましたけど、次回に期待です!

忘れん坊将軍

昭和39年生まれの59歳、専業主婦です。 新幹線、首都高速、武道館などなど同い年のものがたくさんあります。 還暦目前のせいか、あれもこれも忘れてしまう困ったちゃんです。