土常山(あまちゃ)

  • 意味:ヤマアジサイの変種
  • 豆知識:甜茶ともよばれます。

常飲しているルイボスティーが手に入らず、ほかのものを買ってきたら
ほのかな甘みがあり、成分をよく見て見たら「甘茶」もブレンドされていました。
甘茶の甘味は、天然の甘味成分ルブサイド(ルブソシド)によるものだそうです。
砂糖や人工甘味料とはまったくちがう、やわらかい甘さで、甘茶も飲んでみたくなりました。

これはたまらない

これはとんでもないわっ!!と、思うような小説を読んでいます。

藤岡陽子さん著「ホイッスル」です。

https://amzn.to/3ZceSyp

六十代後半の妻が、70代の夫に失踪される話です。
失踪の理由は不倫で、勝手に家を売却され、署名済みの離婚届けを置いて
預貯金も持って家を出ていかれてしまわれたものの
夫の行先がわからず、音信不通となり
途方に暮れる様子が冒頭に描かれています。

自分が同じことをされたら・・・と、考えるとぞっとします。
70代になって、いきなり恋に落ちて我を忘れることって
人間として、あり得るかもと思うと、コワくなりました。

老いらくの恋という言葉もありますもんねえ。

むしろ、老いた分だけ、判断力が鈍ったり
もう、老い先短い人生だしと、開き直ったり
老齢期の人間の「やらかし」って、桁外れになりがちかもしれません。

オトナの恋愛

私は、お殿様(夫)とは再婚ですから
中年すぎてからの恋愛というものを経験しました。

20代で結婚し主婦になり、ドラマのタイトルみたいですが
40代で離婚する前までは、恋をお休みしていた状態でした。

お休みしているつもりは、ありませんでしたけどね。(笑)
もう、恋愛のことなんて、考えることもなくなっていましたから。
そんな状態だったところに、とても久しぶりに恋愛が生活に入ってきて
いやはや、なんと楽しいのだ!と、感動したものでした。

経済的にひっ迫していたり、仕事がとんでもなく忙しかったり
ガッサガサに荒廃していた日常に、いきなり光があふれ
「おおおおお!!」と、びっくりしながら、恋愛を楽しみました。

中年すぎての恋愛は、お互いオトナですから、
若いときのそれとはぜんぜんちがって
そりゃーもう、楽しいことが盛りだくさんでした。

私が20代だった時代は、「普通の娘」はしないはずのことが、たくさんありました。
たとえば、彼氏との旅行だとか、朝帰りだとか。
息子がいましたので、もちろん制約はありましたが
それでも、自由度の高さを謳歌するたび、
「大人の恋愛は楽しいなあ」と、
ドーパミンが出まくっていることを、自覚したものでした。

不倫はつまらない

恋愛状態にあると、チョコを食べたり運動したりしても分泌される
ドーパミンが脳からドバドバ出ます。(3年で出なくなるそうですけど)
ドーパミンは快楽物質ですから、うれし楽し、脳内お花畑状態になります。

恋愛もある種の娯楽にちがいありませんから
若かろうが老いぼれだろうが、ハマるとなかなか抜け出せませんし
恋愛の楽しさを知っていればこそ、またあの快楽を覚えたい
という衝動に見舞われることもあるでしょう。

そうした思いがあるのかないのか知りませんが
中年すぎて恋愛をするとなると、多くの場合が不倫です。
不倫をしている知人もいましたが、善悪はともかく
ちっとも楽しそうじゃないなと、思って見ていました。

本人たちは、背徳感を楽しんだり
秘密の関係に酔ったりしていたかもしれませんが
明るみに出たときの不安を常に抱えていますし
連絡ひとつにしても、こそこそと取り合うことになり
楽しくないし、みじめだし、みっともないし、情けないし。
「そんなことしてるぐらいなら、離婚してから恋愛して
思う存分、快楽物質で脳を満たしてみたらいいのに」
と、短絡的なことを考えていました。

それができない、したくない、手放したくないものがあるからこそ
不倫関係に陥るのでしょうけどね。

どうにもとまらない

今回、本を読んだことで、老いて不倫の恋に陥った人には
「離婚してからのほうが楽しめるんじゃ?」という理屈は
まるっきり通用しないのだなあと、感じました。
理性のタガをあえて外して、暴挙に出るのは
もう、ほんっとに「これが最後の恋!」
と、切実に思うからでしょうし
死ぬ前に、「燃え尽きたい!」「ひと花咲かそうぞ!」
と願うからかもしれません。
とにかく、若いときとちがって
人生の終幕が近づいていることを実感しているだけに
「今やらないでどうする!」という気持ちにかられ
「もう、他人からどう思われようが関係ない!」と、
突っ走ることを選択した人に、理性を求めても、無駄ですよね。

これからどんどん老いていきますが、自分の身の回りで、
老いらくの恋で不倫に走る人がいないといいなと、切望します。
不倫は、しないことが前提ですし、してはいけないものだと、思います。
そんな常識を脇に置いておくにしても、
老人の不倫は「つまらない」どころではなく「醜悪」に感じますので
身近な事例として、もっとも見たくないものだなと、思います。

蛇足ですが、念のため書いておくと、不倫ではない老いらくの恋そのものは、
それぞれが自己責任で楽しめばよいに決まってます。(笑)



忘れん坊将軍

昭和39年生まれの59歳、専業主婦です。 新幹線、首都高速、武道館などなど同い年のものがたくさんあります。 還暦目前のせいか、あれもこれも忘れてしまう困ったちゃんです。