虧損(きそん)

  • 意味:徳や利益などが欠けて損なわれること
  • 豆知識:「」=「欠ける」の対義語は「盈(エイ)」=「満ちる」です。

「欠ける」と打ちたかったのに、変換候補として
「賭ける」が先に出てきました。
テレビをつければ、水原さんによるギャンブルの話題ばかりなのに
変換候補までかよ!と、うんざりです。

親ガチャ

「親ガチャ」なる言葉がすっかり浸透した感があります。
それだけ、生まれた環境により、人生って左右されるもので
どこに生まれ落ちるのか、自分では選べませんから
人生は、出発点からバクチのようなものかもしれません。

そう思ったのは、親含め、生まれ育った環境により
たいへんな人生になっていく小説の感想でもあります。

1冊目は、先日BOOKOFFで買ってきた
(その記事はこちらです。→家計費が余ったので
遠田潤子さん著「イオカステの揺籃」です。

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バラが咲き乱れる家で、新進気鋭の建築家・青川英樹は育った。「バラ夫人」と呼ばれる美しい母。ダムと蕎麦が好きな仕事人間の父。母に反発して自由に生きる妹。英樹の実家はごく普通の家族のはずだった。だが、妻が妊娠して生まれてくる子が「男の子」だとわかった途端、母が壊れはじめた……。平穏だった“家族”の崩壊が、いま始まる――。『オブリヴィオン』『銀花の蔵』の著者による、身も心も震える圧巻の家族小説!

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バラ夫人と呼ばれるような上品な母親が、
息子夫婦に常軌を逸した過干渉をした背景には
母親自身の成育歴があって・・・。

というような話です。
母子関係のゆがみを、これでもか!と見せられて
こわい、こわい、こわいよ~~と震えながら読了。

心の闇系の話が好きな方には、お勧めです。
(私は好きですw)

親の無知

2冊目は図書館本で、川上美映子さん著「黄色い家」です。
予約者がいっぱいいて、かなり長期間待った話題作です。

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2020年春、惣菜店に勤める花は、ニュース記事に黄美子の名前を見つける。
60歳になった彼女は、若い女性の監禁・傷害の罪に問われていた。
長らく忘却していた20年前の記憶――黄美子と、少女たち2人と疑似家族のように暮らした日々。
まっとうに稼ぐすべを持たない花たちは、必死に働くがその金は無情にも奪われ、よりリスキーな〝シノギ〞に手を出す。歪んだ共同生活は、ある女性の死をきっかけに瓦解へ向かい……。
善と悪の境界に肉薄する、今世紀最大の問題作!

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こちらも、根底にあるのは母子関係のゆがみですが
母親の圧倒的な無知、無教養が
子の人生がゆがんでいくきっかけとなっています。

主人公が見せるお金への執着に
うへー・・・と、思うところなのでしょうが
実は、たいへん共感してしまいました。

人は、絶望を知ると、頼れるものはお金だけと、なりがちで
働いて稼いでお金を貯めていくものの
どれだけあれば安心、というラインはなく
際限なく必要に思えるもの、それがお金なんだなあと
しみじみと感じ入ってしまいました。

映画

AmazonPrimeで、親の無知、無教養により
人生をゆがめられた主人公の映画を観たばかりです。

杉咲花さん主演「市子」の予告編です。

川辺市子(杉咲 花)は、3年間一緒に暮らしてきた恋人の長谷川義則(若葉竜也)からプロポーズを受けた翌日に、突然失踪。途⽅に暮れる⻑⾕川の元に訪れたのは、市⼦を捜しているという刑事・後藤(宇野祥平)。後藤は、⻑⾕川の⽬の前に市子の写真を差し出し「この女性は誰なのでしょうか。」と尋ねる。市子の行方を追って、昔の友人や幼馴染、高校時代の同級生…と、これまで彼女と関わりがあった人々から証言を得ていく長谷川は、かつての市子が違う名前を名乗っていたことを知る。そんな中、長谷川は部屋で一枚の写真を発見し、その裏に書かれた住所を訪ねることに。捜索を続けるうちに長谷川は、彼女が生きてきた壮絶な過去と真実を知ることになる。(C)2023 映画「市子」製作委員会

AmazonPrime商品説明より

杉咲花さんの演技力に、ひきつけられました。
内容は、かなり重苦しいもので
奥行きを深くとってある作り方で
観る側が、想像で補いながらストーリーを構築するような映画でした。

主演の杉咲花さんは、映画「52ヘルツのクジラたち」でも主演していますね。
町田そのこさんの小説が原作の映画で、
そちらも、登場人物たちが親により人生をゆがめられる物語です。
(小説の記事はこちらです。→感覚がずれちゃったよ。(笑)

いまどきは、そういう話がウケるんですね。
たしかに、「これは・・・!」と、身が凍るような怖さだったり
知る由もない世界を生きる人たちの人生を垣間見たり
物語を楽しむ要素は、ふんだんにあるジャンルですが
続けてその世界観に浸ると、どっと疲れます。

だからって、ハートフルだったりほっこり(笑)したり
という話が好きかというと、そうでもなく
むごい話を、また読んだり観たりしちゃうんですよね。
映画「市子」を観た感想は
「これ、小説で読みたかった!」ですし。
(原作本はありません)
そういう人が多いからこそ
人間の下世話な好奇心を満たす物語が流行るのでしょう。

忘れん坊将軍

昭和39年生まれの59歳、専業主婦です。 新幹線、首都高速、武道館などなど同い年のものがたくさんあります。 還暦目前のせいか、あれもこれも忘れてしまう困ったちゃんです。