刪定(さんてい)

  • 意味:語句や文章の悪いところを削って定稿にすること
  • 豆知識:「定稿」=「補足などの必要のない完成した原稿」です。

「刪」には、「削る・不要な字を取り除く」という意味があります。
むかし、木簡や竹簡などに文書をしたためていたときに
書き損じを削り取って修正していたころの言葉でしょうね。

文書といえば

おおむかしから、そのようにして
人類は、文章を書き綴り、後世に残してきました。
公的、事務的な文書、仏典などだけでなく
物語を「本」という形にする文化を産んでくれたことは
まさに、大いなる遺産と言えるでしょう。

しかし!
本を全く読まない人っているんですね。

お殿様(夫)が、そういう人です。
小説、ビジネス書、ハウツー本など
ジャンルを問わず、書物を開く習慣がありません。

驚くべきことには、マンガも読まないんですよね。
不思議な人だなあと、思いますが
趣味、嗜好は人それぞれとしか言いようがありません。

最近読んだ本

私は、本を読まない生活は、考えられない活字中毒です。
毎日、何かしら本を読んでいますが
直近で読み終えた本がこちらです。

図書館で借りた、深木章子さん著「灰色の家」。

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ここに入ると自殺が伝染る――

常駐看護師の冬木栗子が勤める老人ホーム「山南涼水園」で、男性入居者が滝壺に飛び込んだ。彼は溌溂と過ごしていたはずなのに……。自責の念に駆られた栗子が調べ始めると、遺産問題、派閥争い、横恋慕……と、施設内部を蝕む黒い秘密が露わになっていく。そして、彼女がいよいよ不安を募らせた矢先、さらなる入居者の“自殺”が発生してしまい――。高級老人ホームを内側から蝕む「闇」とは? “連鎖自殺”の果てに辿りつく結末は驚愕必至。

Amazon商品説明より

ミステリーとしては、かなりアラが目立つ作品ですが
舞台が高級老人ホームでして、
そこでの老人たちの人間模様が興味深くて
この展開はおかしいのでは???
と、本筋の謎解きに疑問を覚えつつも
結局、最後まで読み終えました、

老人になってからも、人間関係のトラブルって
何もかも、現役時代と変わらないみたいだなーと
うんざりしつつも、もっといろいろ知りたい!
と、好奇心が全開になってしまいました。

そんなわけで、著者が参考にした文献に興味津津です。

魅力的なタイトルですよね。(笑)

老人といえば

40代前半のころ、よく行っていた飲食店で聞いた話です。

語ってくれたのは、その店でバイトをしていた大学生男子で
川のそばのアパートでひとり暮らしをしていたそうです。

その部屋にいると、川原でゲートボールをしている
老人集団の声が丸聞こえだったそうで
知り得た興味深い人間模様を教えてくれました。

聞くところによると、老人集団の中に
明らかにモテているおじいさんがひとりいて
複数のおばあさんが、取り合っていたそうです。

ある日、ひとりのおばあさんが、煮物を持ってきて
モテおじいさんに渡したところから
おばあさんどうしの仁義なき戦いが勃発したそうです。

といっても、カチコミかけるとかそういうのではなく
煮物おばあさん以外のおばあさんたちが
煮物おばあさんの悪口を、陰で言い合うようになり
仲間外れにしていく様子が、よくわかって
とってもこわいなあと、思ったそうです。

話を聞いて

いっぺんに聞いた話ではなく
お店に行くたびに「どうなった?」と、
続きを教えてもらう形式でしたから
煮物おばあさんが仲間外れにされている
というところまできたときは
なんだか、ひとごととは思えなくなっていました。

そこで、バイト男子に

あなた、ボラティアさせてください!
って、その中に入ってあげなさいよ。
若い男の子が仲間に入ったら
きっと、モテおじいさんの奪い合いなんてなくなるわよ!

と、言ってみたところ

それで解決するなら・・・

と、一瞬やる気を見せたのは
煮物おばあさんに同情していたからでしょうが

でも、それはちょっと・・・

と、さすがに逃げ腰でしたね、(笑)

そのバイト男子が大学を卒業して
バイトも当然やめてしまったので
その後、どうなったのか、知る由もなくなりましたが
きっとあちこちで、似たような話はあるんでしょうね。

忘れん坊将軍

昭和39年生まれの59歳、専業主婦です。 新幹線、首都高速、武道館などなど同い年のものがたくさんあります。 還暦目前のせいか、あれもこれも忘れてしまう困ったちゃんです。