樔(そう)

- 意味:すくう、すくいあみ・たえる、とだえる・鳥の巣。
- 豆知識:以前、奈良県吉野郡に「国樔(くず)」という地名があります。
日本語教材
活字中毒なので、どんなものでも(取説以外)
そこに活字があれば、読んでしまいます。
最近、ひょんなことがきっかけになって
日本語検定試験用の問題集を読みました。
日本語検定試験とは、日本語を使うすべての人のための検定で
日本語を正しく使えるようになるための手立てとされているようです。
日本人も受験しますが、外国人の受験が多いようです。
難易度は5段階に分かれていて、私が読んだのは
ちょうど真ん中、N3というレベルでした。
ひらがなを漢字にする問題や
漢字の読み方を答える問題、
言葉の意味を問う問題がありましたが
すべて4択でしたから、試験がそのような形式なのでしょう。
日本人ですから、どの問題も、もちろんわかりますが
驚いたのは、中級であるはずなのに、かなり難しい!
ということでした。
難しい
といっても、出題そのものが難しいわけではありません。
4つある選択肢の、どれを選べばよいのかはすぐわかります。
驚いたのは、問題文そのものの難しさです。
たとえば、これが1問です。
中国の沿海部の都市は次第に世界経済の原動力にもなりつつあり、過去30年間に農村から4億人を吸収した。そうした年のエネルギー (じゅよう)は30年までに2倍に膨れ上がる見通しだ。
長っ!!!
問われているのは、(じゅよう)です。
エネルギーの(じゅよう)が、高まっている。
だけでは、ダメだったのか?とも思いましたが
これを読むだけで、相当な勉強になるから
いわば、一石二鳥なのかもしれません。
長くなくても
短めの問題も、もちろんたくさんあります。
でも、問題文中に、難しい言葉がいっぱいあるんですよね。
自由闊達な意見 (こうかん) や支配がない限り、イノベーションや起業家精神はいずれ衰退していくにちがいない。
「自由闊達」って、中学生でも読めない子がいそうですし
そもそも、意味を理解していないと使いこなせませんよね。
意見を交換する。
だけでは、なぜダメなのか、ものすごく気になりますし
「闊達」に比べれば、そうでもないけど
「衰退」だって、十分難しいというのに
出題には、なんの関係もない、ということも気になりました。(笑)
(じょうほう) 提供者が不測の事態に出くわしたようだ。
とはいえ、その知らせも捨てたものではなかった。
「不測の事態」も同様です。
一字一字の漢字は、小学生レベルですけど
四字熟語を読んで理解して、使いこなすのって
外国人にとっては、たいへんなことでしょうね~。
情報が少ない。
これだけで、大丈夫な気がしますよね。
簡単すぎるとダメなのかな?
勉強になる
読み進めるうちに、わかってきたのは
日本語で書かれている何かしらの文書を利用して
作問しているから、こういう長文になったのだろう、
ということでした。
次のような、読みがなを答える問題がありました。
サイの角は象牙と違い、薬として (消費) される場合が多いので、需要を満たすためには生産を続けなくてはならない。
ほほぅ、そうなんだな。
と、サイのツノが薬になるとは、全然知らなかったので
勉強になるなあと、思ってたら
だいぶあとになって、続きが出てきました。
この状況下で、サイ飼育家の85%は、角の取引を合法化することこそが、サイの絶滅を (防ぐ) 唯一の方法であると考えている。
どう考えても、サイのツノについての元文書がありますよね。(笑)
それはそれとして、これを読んで、サイのツノへの理解が深まり
なるほどーと、うなずいたのでした。
思わぬところで、たいへん勉強になりました。
それにしても、こういう教材で勉強している外国人の方々は、
たぶん、かなりの日本人より、日本語スキルが高くなるでしょうね。
がんばれ!ニッポン、ですね。