名誉棄損(めいよきそん)

  • 意味:人の社会的評価を傷つけること
  • 豆知識:「毀」には「毀(こぼ)れる」という訓読みがあり、「刃毀れ」などと使います。

「名誉」=「社会的評価」ならば

そもそも、社会的評価なぞ、いただいたことがありませんから
毀損される名誉はないな、と思いましたが
あれこれ考えてみると、ありましたよ。

あれは、息子が3歳ぐらいのときでした。
通っていた、幼児教室の参観日
子どもたちの「発表」の場があり
「お母さんのお料理で、何が好きですか?」
と、先生が一人ずつに聞いたんですね。

「ハンバーグ!」だとか
「カレーライス!」だとか、
みんな、元気にかわいく答えていました。

そして、息子の番です。
「何が好きですか?」
「ぎゅうにゅう」

ちょwおまw

思わず2ちゃん語が出ちゃいそうな返事でした。

私が、料理なんか一切しない母親みたいに聞こえる答えだったので
あれは、まさしく「名誉毀損」だったなと、思い出しました。

親だけじゃない

息子が、小学校4年生ぐらいのときだったでしょうか。
冬休みの宿題に「書き初め」というのが、ありました。

もうすぐ新学期というとき
「書き初め終わったの?」と聞いたら
「紙がないからできないんだ」と、息子が言うので
「なくしたの!?」と、当然怒気を含んだ声で聞きますよね。
そうしたら息子が「そうじゃない」と言ったあと

「先生が、僕だけに紙をくれなかったんだ!」

と、誰が聞いても嘘八百だってことがわかる言い訳をするもんですから
怒気を含んだ声は、ただの怒声に変わりました。

あれは、先生に対する名誉毀損でしたね。

まだある

私の母の家でのこと、つまり息子からすると祖母の家でのことです。
息子が4歳か、そんなころです。
和室の砂壁を指でひっかいて、落書きをしたことがあります。

大惨事に気づいたとき、当然叱りますよね。
そうしたら、「僕じゃない!」と言うんですよ。
お前じゃなければ、どこの誰がこんなことをするんだよっ!
と、問い詰めたら、息子が指さしたんです。

母の犬を。

おいおいおい・・・犬が砂壁に落書きするのか?

んなわけないだろーっ!!と、猛烈に叱った記憶があります。

これは、犬に対する名誉毀損でしたね。

こうして、あらためて振り返ってみて
息子の人生は、行き交う人(犬)の社会的評価に
ことごとく傷をつけまくってきたものだということがわかりました。

ろくでもないものを生んで育ててしまいました。

忘れん坊将軍

昭和39年生まれの59歳、専業主婦です。 新幹線、首都高速、武道館などなど同い年のものがたくさんあります。 還暦目前のせいか、あれもこれも忘れてしまう困ったちゃんです。