燕(つばめ)

  • 意味:スズメ目ツバメ科の小鳥
  • 豆知識:別名に「玄鳥」(「玄」=「黒」の意)、「つばくろ」などがあります。

オスカー・ワイルドの子供向け短編小説
「幸福な王子」を読んでいたとき、見つけた
書けそうにない鳥の名前です。

燕は、「親指姫」にも出てきて、主人公を助ける鳥ですが
「幸福な王子」でも、王子を助けに助けまくり、最後には
王子とともに死んでしまいます。

「幸福な王子」のあらすじ

「幸福な王子」と呼ばれる銅像が
自分の体を飾っている宝石や金箔をつばめに託して
町の中の貧しい人たちに届けてもらいます。

つばめは、貧しい人を思って泣く王子に同情し、
共感もしたので、暖かい地方に渡る季節がきても
王子を助け続けていましたが、冬が来て、死んでしまいます。

そのとき、宝飾品をすべて失い、ぼろぼろになた王子の像も
中にあった鉛の心臓が砕けてしまい
つばめといっしょにゴミ置き場に捨てられてしまいます。

天国からその様子を見ていた神様から
「あの町でもっとも素晴らしいものを2つ持ってきなさい」と
命じられた天使は、町へ行き
ゴミ置き場から王子の心臓とつばめを持ち帰りました。

天国に連れてこられた2人は、神様のそばで幸せに暮らしました。

遅いよ!

神様、見ていたんなら、もっと早く
なんとかしてくれりゃ、よかったのに!って
子どもは、思わないんですかね?

この話は、大人になってから読んだので
子どものときの感想は、残念ながらありません。

もし、子ども時代に読んでいたとしたら
ひねた子どもだったので
遅いよ!と、不満を覚えたかもしれません。

大人はわかってくれない

そういう正直な感想を
学校で先生から叱られたことがあるので
遅いよ!と思っても黙っていた可能性大です。

叱られたのは、体育館に集められて
映画を見せられたときです。

題名もストーリーも忘れましたが
最後に主人公のゾウが死ぬ話でした。

私は、動物が死ぬ話が大嫌いです。
本なら読まなきゃよかった!と思うし
映画なら、もちろん見なきゃよかった!と思います。

教室に戻ってから、感想を言わされたんですが
「ああいう話は嫌いです」と答えました。

そうしたら、担任の先生が
「あんな感動的な映画が嫌いだなんて、
 どうかしてますよっ!」と叱ったんです。

小学校5年生のときでした。
もっと詳しく説明すればよかったのかもしれません。
でも本当は、泣きそうだったんですけど
学校で泣くのがいやで、我慢していたので
その程度しか話せませんでした。

その先生は嫌いでした

担任の先生のことは、もともと大嫌いでした。
えこひいきが激しかったことと
生徒に対して自分の価値観を押し付けるところもあって
ろくな教師じゃないなと思っていました。

この映画の件も端的な例ですが
ほかにも、本を読んだ感想を発表させられたとき

「ひとりが十歩進むより
 みんなで一歩進むほうが素晴らしい」という
読んだ物語の一節に共感したことを発表したら

「そんなことを言ってられないときもある」だとか
「自分の力で進むことだってだいじ」など
これまた叱られました。

大人になった私は、自分本位な考え方ばかりしていますから
同じ本を読んだとて、そんな一節に共感しやしませんが
教師が生徒の感想を否定してどうする?と
いまさらながらに憤慨します。

先生だって人間

親の仕事の都合で、転校が多かったので
人より多くの先生を知っていますが
尊敬できる先生って、ひとりしかいません。

あとはみんな、普通の人か
ろくでもない人でした。

大人になると、わかります。

人間だもの、先生だって。

聖人君子像を求めたら、裏切られるにきまってるし
童話の中の神様でさえ、救助が遅すぎるんだし。
それが現実というものなのでしょう。


忘れん坊将軍

昭和39年生まれの59歳、専業主婦です。 新幹線、首都高速、武道館などなど同い年のものがたくさんあります。 還暦目前のせいか、あれもこれも忘れてしまう困ったちゃんです。