濫觴(らんしょう)

  • 意味:物の始まり
  • 豆知識:「觴」=「さかずき」という意味の漢字です。

起源を説明するときに使う語のようです。
見たことも聞いたこともありませんでした。
「百貨店の濫觴は、呉服屋だ」などと使うようですが
そんな難しい言い方しなくてもいいじゃん!と、なりそうです。

満州

きのうの記事で小説「地図と拳」の感想を書きました。
そもそも、なぜ「地図と拳」を買ったのか、というと
満州が舞台だと知り、おもしろそうだなーと、思ったからです。

満州が舞台の小説には、名作がたくさんあります。

それぞれの感想を書いていると、長くなりますので
関連記事があるものは貼ってみましたが、
作品の紹介としてはポンコツ記事です。(笑)

私の紹介はポンコツですが、どれも何度も読み返している大好きな作品で名作です。
しかし、私が触れた満州の物語の濫觴は、小説ではありませんでした。

ことはじめ

最初に読んだ満州の物語は、里中満智子さんのマンガ「あした輝く」でした。

第二次世界大戦中に、満州で豊かな暮らしをしていたヒロイン今日子が
軍医の薫と出会い、結婚しますが、ソビエトの侵攻が始まり
今日子は日本に引き上げることになり、薫は満州に残り・・・というのが冒頭です。

小学校1年生ぐらいのときに読んだマンガで
「ベルばら」より前に読みましたので
歴史的事実をベースとした物語を初めて読んだ作品です。

満州がどういう地だったのか
引き上げとは何なのか、などなど物語の背景は
ぜんぜんわかっていなかったはずですが
おもしろさに魅了され、誰かに借りて読んだため
一度しか読んでいないはずなのに、
大人になっても、細部まで覚えている場面が多数ありました。

 

登場人物

「あした輝く」は、戦争に関連した物語が印象的な作品でしたが
子ども心に登場人物の名前にも「おおっ」と、驚いたことをよく覚えています。

主人公が今日子、その長女が明日香、次女が未来(みき)です。
昔は、こんなしゃれた名前の子なんて周りにいませんでしたから
名前の美しさに圧倒されたものでした。

作品名は忘れましたが、その後小学校の高学年ぐらいのとき
やはり里中満智子さんのマンガに「愛美」という登場人物がいました。
「めぐみ」だったか「まなみ」だったか、はっきりしませんが
これまた、なんとステキな名前!!と、印象に残っています。

今や、不思議といってもいいぐらいのステキすぎる名前があふれていますが
昔は、「子」がつかないだけで、十分イケてる名前だったんですよね。(笑)

その後

「あした輝く」の次に私が満州に触れたのは
またもやマンガで、大和和紀さんの「はいからさんが通る」でした。

「はいからさんが通る」は、大正時代のお話で、
主人公紅緒は、婚約者の伊集院少尉がシベリア出兵で戦死したあと
出版社で働くようになり、取材で満州を訪れます。
そこで出会うのが、軍隊で少尉の部下だった鬼島です。
この鬼島は、「黒い狼」と呼ばれる満州馬賊の頭目となっていました。

というようなあらすじの、大人気マンガでしたが、とにかく懐かしいですねえ。
登場する男性キャラが皆、とても素敵で、
少女たちは皆、胸をときめかせたものでした。
私はというと、編集長にすっかりハートをわしづかみにされていました。(笑)

それはともかく、この作品で「馬賊」なるものを知り
その後かなりあとになって「蒼穹の昴」シリーズを読みました。
3作目「中原の虹」で張作霖などの馬賊が登場するのですが、
マンガで視覚的に十分勉強ずみでしたから、
大平原を駆け回る馬上の彼らを、やすやすと思い浮かべることができました。

うっかり張作霖の顔を「狼さん」で再現しそうになりがちでしたが。(笑)

大地の子

小説について触れたところで挙げた「大地の子」ですが
これは、中国残留孤児の話です。

むかし、NHKでドラマ化されて、そちらもたいへんおもしろかったのですが
小説は、その何倍もおもしろく、読み応えがあります。

この作品が、佐藤健くん主演でドラマ化されるらしい
という情報を、だいぶ前に入手したのですが
それっきり、さっぱり続報が入ってきません。

あれは、幻だったのでしょうか?
映像化されたら、ぜひ見たい作品ですし
その主役が佐藤健君とは、すばらしい!

実現してほしいなあと、夢を見ています。(笑)

「おもしろい」などと言ってしまっては、
たいへん不謹慎な歴史背景を持つ満州ですが
過酷な世界だからこそ、壮大な物語が創出されるのでしょう。

ですから、満州を舞台とした作品に触れると、
やはり「おもしろい!」と感じてしまいます。
平和な世界に生きているからこそですね。

 

忘れん坊将軍

昭和39年生まれの59歳、専業主婦です。 新幹線、首都高速、武道館などなど同い年のものがたくさんあります。 還暦目前のせいか、あれもこれも忘れてしまう困ったちゃんです。