ドラマや小説で見かける設定として、
老後、学生時代からの友人といっしょに暮らす
というものがあります。

いわゆるシェアハウスです。
この設定のフィクションにふれるたび
こういうの、できちゃう人ってすごいな!
と、感心します。

いくら仲良くたって、他人と暮らすって
めんどくさいなあと、私は思っちゃうんですね。
あくまで個人の感想ですが。

かなり古いドラマですが
小泉今日子さん主演の「最後から2番目の恋」で
友人どうしで鎌倉の古民家で暮らそう!と、盛り上がったものの
本気だったのは主人公だけ、というところから
鎌倉古民家での主人公の暮らしがスタートしていました。

これが、普通じゃないかなあ?
と、思うんですよね。
いっしょに話しているときは
みんなで暮らしたら楽しいよね!
心強いよね!となっても
実行に移すとなれば、デメリットが気になって
やっぱやめとこう、となる人が多いような気がします。

なんでこんなことを書いているかというと
小説を読んだんです。

坂井希久子さん著「華ざかりの三重奏」です。

独身で子供のいない可南子は、もうすぐ還暦を迎える。これまでは仕事一筋に頑張ってきたが、定年退職したあと、どう生きればいいのか途方に暮れている。
そんな中、子育てと介護を終えたかつての友人・芳美から、一緒に暮らさないかと誘われて…。それぞれ人に言えない悩みを抱える迷える六十歳たちは「人生の問題」にどう向き合うのか?

Amazon商品紹介より

という内容です。
ちょうど同年齢の主人公ということと、
好きな作家さんの本なので読んでみました。

主人公と同居することになるのは、中学生のときの同級生で
ともに、少女マンガが大好きだったという設定で
当時のマンガが、盛りだくさんに出てくるので懐かしかったし
話自体も、おもしろかったので最後まで読んだんですけど
やはり、どうしても、設定に嘘くささを感じてしまいました。

この2人、日がな一日だらだらマンガを読んでる
という設定だけど、掃除とか洗濯とかいろいろどうなってるんだろう?
小説内で分担や同居ルールが示されていたけれど
家事をしているシーンがほとんどないので、実際のところどうなんだろう?
というところが、どうしても気になっちゃいました。

田舎にひっこんで旧友と暮らす、というお話ですが
庭で育てたハーブでさらっと食事なんか作らない!
というような「ていねいでない暮らし」には共感しましたけどね。

おそらく、作者さんの構想としては、シリーズ化がありそうです。
次回作が出たら・・読むかなあ?
ちょっとわかりません。

好きな人は、好きそうな話だなと、思いましたが
私は、どうしても設定に居心地悪さを感じちゃってダメですね。

忘れん坊将軍

昭和39年生まれの59歳、専業主婦です。 新幹線、首都高速、武道館などなど同い年のものがたくさんあります。 還暦目前のせいか、あれもこれも忘れてしまう困ったちゃんです。