きのうは、夫婦それぞれの病院へ行ってきました。

私の通院頻度は現在、2か月に1度です。
治療開始から半年ぐらいで、症状が落ち着いてきて
特に山も谷もない治療生活を続けていますので
診察室で主治医としている会話は、たいてい雑談です。

しかし、今回は「変わりない?」と聞かれて
「私は変わりありませんが・・・」と
お殿様(夫)のことを報告しました。

食道と下咽頭にがんがあって、化学放射線療法を選んだことを報告すると
「治療実績は、手術と変わらないよ」と、言ってくれました。

悪いところを丸ごと切除する手術を選びたくても選べなかったことを
瞬時に理解してくれて、治療実績について教えてくれたのです。

さらに「薬がよく効くから大丈夫だよ」と、励ましてもくれました。

医師が、がんという病気に対して「大丈夫」と言うのって
ほとんどないケースだと思いますが
私の乳がんがステージ4だとわかったときにも
「治療すれば大丈夫だよ」と言って安心させてくれました。

もちろん、この「大丈夫」に絶対はありません。
どんな展開を見せるのかは、神のみぞ知る領域ですが
がんになると、耳に入ってくるのは悪い報せばかりです。

これをすれば完治するという治療法がない病気ですから
それは仕方ないことなのでしょうけど
先行きへの不安でいっぱいの患者とその家族にとって
安心できる材料を示してもらえることって、とてもありがたいし
何よりの薬になるんじゃないかなと思います。

お殿様のがんがわかってから、日々沈みがちでしたが
私が沈んでる場合じゃないなと、改めて思いました。

お殿様を励ましてきたつもりでしたけど
もっと力強く励まさないとだめですね。
だいじなことに気づかせてくれる、
私の主治医は、やはり名医です!

その名医たる主治医に

そういうわけで、私が悪くなるわけにいかないんですよね。
どうしたらいいかしら。

と聞いたら

そこは気合で!

と、言われました。

結局は精神論です。
気合で自分の病気の悪化を防ぎつつ
さらに気合を入れてお殿様を励ましていきます。


忘れん坊将軍

昭和39年生まれの59歳の専業主婦、4歳年上の夫と2人暮らしです。夫はステージ3の食道&下咽頭がん、私はステージ4の乳がんを罹患しています。夫婦でがん患者となりましたが、前向きに暮らしています。主に、夫のがん治療についての記録になりますが、日々起こるあれこれも綴っていきます。