いやはや、もう言葉にならないほどひどいですね。
何が?
えぇ、タイトルにあるとおり、朝ドラ「おにぎり」です。
もはや、ネット上での反省会も消滅しそうだとか。
たしかに、つっこむ気にもならないぐらい、お粗末な展開です。

が、あえてつっこもうとおもったのは
予告編のときから、前時代的すぎるといいましょうか
お約束にすぎるといいましょうか
そういう展開が予想されていまして
そうだとしたら、あまりに滑稽だよな。
だから、まさかそんなことはないだろう
いや、これまでのことを考えたらあるかも?
などと思っていたら、ドンピシャで予想が的中してしまったので
一応、正解記念に感想を残しておきます。

まず、予告編ですが、栄養士の専門学校に通い始めたヒロインが
同級生らしき女子から「なめてんの?」と詰問されるシーンが放映されました。

それを見て、

ギャルが栄養士?なめてんじゃねーよ!
っていう展開になるの?
嘘だよね?栄養士って、そういう職業???

という圧倒的な違和感を感じたのでありました。

決して栄養士という職業をなめているわけではありません。
しかしながら、ギャルがブイブイ言わせながら通ったとしても
特に問題のある学校ではないという認識です。
もちろん、職場にギャルで行くのはどうだろう?
と、思いますけど、まだ学生ですし
自衛官とか警察とか、モリモリの服装が邪魔になる勉強内容でもなさそうだし
ま、栄養士のことはよく知らないんですけど
実習時に厚化粧をとがめられる可能性は、ありますが
テレビに出てくる料理研究家が、ノーメイクってことはありませんから
お化粧していたって、別に問題ないんじゃない?
程度の認識です。

ですから、ギャル全開な見かけについて同級生が
「なめてんの?」と問いただすことって
ありえないんじゃない?と、予告の段階で失笑してたわけです。

あまりに陳腐すぎませんか?
この脚本、小学生が書いてるんですか?
と言いたくなる展開だよなあと、思っていたんですよ。

そうしたらですね、案の定でしたよ。
ヒロインの服装含めたナリを見て眉をひそめた優等生っぽい同級生が
つかつかと歩みより「ここ、栄養士の学校だけど?」
と、いちゃもんをつけてました。
といっても、「なめてんの?」で「つづく」でしたから
詰め寄った同級生には、ほかに理由があったのかもしれませんけどね。
よく見てなかったので、凶器のような付け爪もしてたのかも。
だとしたら、たしかに料理をするには邪魔で不適切ですが
必要時、はずせばそれですむ問題ともいえましょう。
どうなるか知らんけど。(笑)

そこらへんは、本日確認いたしますが
ギャルを見て「うわ、なんか汚くてやだ」とか
「自分とは感性が合いそうにない」と感じた同級生が多く
ヒロインが距離をとられて浮いてしまう
という展開なら、あってもおかしくないと思えたでしょうけど
いきなり「なめてんの?」は、ひどすぎる、もはや惨状を呈してますね。

このあと、ギャルに対する偏見に負けず
むしろ周りをまきこんでいく元気なヒロイン像というものが確立されるのでしょうが
そういうヒロイン像って、少女マンガの世界からも絶滅してるんじゃないですかね?
いや、ここまで陳腐な設定、昭和時代にもなかったんじゃ??

私が子どもの頃読んでいた少女マンガの王道ともいえる作品でも
「なめてんの?」という状況がありましたが
こんなに陳腐で不可解な展開はありませんでしたよ。

その作品は、「キャンデイ・キャンディ」でありまして
看護婦学校に入り、初めての夜勤実習に臨むこととなったキャンディでしたが
なんと、当番のその夜、遠距離恋愛中の恋人テリーが
看護婦学校のある町に演劇の公演でやってくる、ということになり
どうしても、テリーに会いたかったキャンディは
同級生たちに「夜勤を代わってほしい」と頼み
同級生たちから「なめてんの?」という視線を向けられる、という展開で
これは、まったくもって無理がありません。
どう考えても、キャンデイの自覚が欠けすぎです。
このあと、代わってもらえなかったキャンディは
夜勤をさぼって公演を観に行きます。
さすがに子ども心に「ありえねー」とドン引きしたものでした。

そんな非常識三昧なキャンディに対して
「なめてんの?」などと、直接的な言葉を投げかけるのではなく
私はあなたとは違うという姿勢を徹頭徹尾崩さなかった
同級生フラニーが、子ども心にかっこよく見えましたねえ。
フラニーは、従軍看護婦に志願して退場していきますが
そこもまた、よくできていたマンガだったと感心します。

「キャンディ・キャンディ」でアンチが多かったキャラは
おそらく前半アニー、後半スザナだと思うんですけど
私は、ずーっとキャンディも苦手でしたよ。

ああいうのがそばにいると、鬱陶しいですよね。
頼むから、かかわらんでくれ!と、思っちゃう濃いキャラですが
それが少女漫画界の王道ヒロインですよね。
逆境に負けず、常に前向きでひたむき
美人じゃないけど笑顔を絶やさず、親切でおせっかい。
周り中の男をトリコにするモテモテガール
特徴を羅列していくと、昭和時代の朝ドラヒロインそのものですね。(笑)

モテモテといえば、前半でキャンディをいじめまくっていたニールまで
最終的にはメロメロ状態にさせていた魔性の女、
キャンデイス・ホワイト・アードレー
あのモテっぷりや、少女漫画史に残るヒロインだったと
いまさらながらに思うのであります。

話がずれましたが、そういうわけで
「なめてんの?」と言われたヒロインは今後
どのような学校生活を送っていくのでしょうか?

まったく楽しみじゃありませんが、とりあえず成り行きは見ていく予定です。
朝ドラ視聴は習慣なので、しょうがないですね。

しかし、子どもの頃の記憶って鮮明すぎてコワイですね。
「キャンデイス・ホワイト・アードレー」とか
テリーのフルネーム「テリュース・G・グランチェスター」が
ぱっと出てきました。
こんなこと、忘れていいから新しいことを覚えたいものです。(泣)

忘れん坊将軍

昭和39年生まれの59歳、専業主婦です。 新幹線、首都高速、武道館などなど同い年のものがたくさんあります。 還暦目前のせいか、あれもこれも忘れてしまう困ったちゃんです。