捲(めく)る
- 意味:紙などをはがすように裏返す、または取り除く。
- 豆知識:「めくるめく」=「目がくらむ」は「目眩めく」と書きます。
ページ数が多い本は、薄い紙にするとめくりやすくなるそうです。
仕事をしていたころ、紙をめくる頻度が高く
指サックをはめている人が多かったのですが
私は、クリームを使っていました。
「めくーる」という商品名は、まんまですねw
大河ドラマ
毎年、おもしろくてもつまらなくても
大河ドラマと朝ドラは見ています。
大河ドラマは、「国盗り物語」から見ています。
調べたら、1973年に放送開始されていますので
実に、50年近く延々と大河ドラマを視聴しているわけです。
そんな私が、「鎌倉殿の13人」は、3週間ほど挫折中です。
録画はしていて、見ようとは思っているのですが
どうにもこうにも、見る気が起こらない。
つまらないわけでは、なく
謀略の限りを尽くす展開に疲れてしまったのです。
「渡る世間は鬼ばかり」も、疲れて途中で見るのをやめました。
争いごとばかりを見るって、きついですね。
大河ドラマが好き
1人の人物の一生を追う大河ドラマが好きなのですが
「大河小説」も大好きです。
今、漢字練習をしている言葉は、まさに
大河小説「邯鄲の島遥かなり」を読んでいて
書いたことがないなあと、思ったものです。

著者の貫井徳郎さんは、おもしろいミステリー小説を多数輩出していますが
大河小説も書いちゃうんだ!と、驚きつつ図書館で借りました。
とってもおもしろくて、上中下、あっという間に読み終えてしまいました。
明治維新のころから令和までを、ある一族の人々の人生でコラージュしているのは
おもしろい手法だなあと、思いました。
短〜中編連作集で、上巻は、関東大震災まで
中巻が、第二次世界大戦まで
そして、下巻の最終話で令和になります。
圧倒的におもしろく感じたのが、中巻でした。
戦争って、残酷すぎるだけに心を打つ物語を生みだすのでしょう。
戦争関連の小説
おもしろい大河小説は、たくさんありますが
戦争にからめて、ぜひ紹介したい本があります。
あまりに古いので、誰も知らないかもしれませんが
黒岩重吾さんの「さらば星座」です。
疎開中に家族を喪い、戦災孤児となった主人公が
戦後の社会の荒波をたくましく乗り換え、成長していく過程を描いた小説で
単行本だと、上下巻が4セット+最終巻なので全部で9冊です。
図書館で借りるしか、読めない本かもしれません。
Amazonで調べたら、単行本が3万円超で出品されていました!
びっくりしましたが、123円での出品もありましたw
この本を読んでいた時、思ったのは
昔の小説って、今と桁違いにおもしろい!ということでした。
昔は、読書が一般的な娯楽でした。
ベストセラー作家になれば、大金持ちになれましたが
テレビやゲーム、ネットの普及でどんどん本が売れなくなって
専業作家は、どんどん減っているのが現実です。
そんな世の中ですから
作家を目指す人が減ったのでしょうね。
すそ野が狭ければ、頂点も低くなります。
本という文化が、衰退していることを肌で感じます。
やはり、長い小説
面白い小説は、長ければ長いほどありがたいものです。
読んでも読んでも終わらないのが理想です。
「さらば星座」もかなり長いのですが
船戸与一さんの「満州国演義」も単行本で9冊になる長編小説です。
満州事変から第二次世界大戦終了までを
敷島家の四兄弟の生きざまを通して描いた作品です。
これがもう、読み始めたら止まらないぐらいおもしろい。
外交官の長男、大陸浪人の次男、関東軍将校の三男、学生の四男
それぞれが、中国で経験することが描かれているので
さまざまな視点から、歴史を立体的に俯瞰することができます。
この本で、ありがたかったのが四兄弟の名前です。
太郎、次郎、三郎、四郎なんですよね。
序盤から、登場人物がすんなり頭に入って、助かりましたw
残念なことに、これが船戸与一さんの遺作となりました。
闘病中の執筆だったせいか、最終巻は駆け足で話が進みます。
本当は、全十巻の構想だったんじゃないかなーと、思いますし
書ききってくださって、感謝!とも思います。

おもしろい小説を探し続ける
図書館に通って、本を借りるのは習慣になっています。
ぎっしり本が詰まった本棚の前に立つと、
これ、全部読んでいいんだ!と、興奮します。
ネットのレビューをチェックした結果とか
好きな作家さんの本は無条件にとか
借りる条件はいろいろです。
いずれブレイクするんじゃないかなーと
新刊が出ると、とりあえず読んでいる作家さんもいます。
最後に、いつか直木賞を獲るんじゃないかなと思っている作家さんと
その著作で、一番好きな小説を紹介します。

家族を悲劇的に失い、神に身を捧げる修道士となった、マティアス。怜悧な頭脳を活かすため、親衛隊に入隊したアルベルト。寄宿舎で同じ時を過ごした旧友が再会したその日、二つの真の運命が目を覚ます。独裁者が招いた戦乱。ユダヤ人に襲いかかる魔手。信仰、懐疑、友愛、裏切り。ナチス政権下ドイツを舞台に、様々な男女によって織りなされる、歴史オデッセイ。全面改訂決定版。
(「BOOK」データベースより)

この小説は、単行本ではなく文庫本で読むことをお勧めします。
文庫化されるとき、加筆、訂正されているのですが
そちらの展開のほうが、圧倒的におもしろくなっています。

一九八五年、上野の職安で出会った葉子と希美。互いに後ろ暗い過去を秘めながら、友情を深めてゆく。しかし、希美の紹介で葉子が家政婦として働き出した旧家の主の不審死をきっかけに、過去の因縁が二人に襲いかかる。全ての始まりは一九六五年、筑豊の廃坑集落で仕組まれた、陰惨な殺しだった…。絶望が招いた罪と転落。そして、裁きの形とは?衝撃の傑作!
(「BOOK」データベースより)
宇佐美まことさんの著作では、「展望塔のラプンツェル」もおすすめです。
このおふたりの本は、刊行されると買うことにしています。
図書館で借りてばかりで、めったに買わない本ですが
たまには、出版業界に貢献しようと、がんばっています。(笑)