お殿様(夫)が亡くなり、ひとり暮らしになりました。
「おはよう」「ただいま」「おやすみ」
といった挨拶をする相手がいない生活というのは
当たり前ですが、寂しいものです。
誰にも合わせる必要がない自由との引き換えですから
仕方ないことだと割り切っていますし
もともと、ひとりでいるのが好きなので
苦になっているわけでもありません。
しかし、1日中ずっと無言でいるのは、きっと心身に良くないでしょう。
幸い、毎日ジムに通っていますので
そこで、挨拶をしたり他愛無い雑談をしたりはしています。
お風呂のお湯がぬるいとか、雨が続くとか
どうでもいいことばかりですが
他人と会話をするということが、おそらく今の私には必要です。
会話をする相手は、軒並み後期高齢者。
皆さん、私と同じようにひとり暮らしだったり
配偶者が存命でも、会話がないとかで
ジムにいるあいだ、生き生きとおしゃべりを楽しんでいます。
そういう方々との会話ですし、
そもそも自分から話すことは特にないので、常に聞き役です。
先日は、夫さんが入院中だという話を聞きました。
夫さん93歳、ご本人は90歳。
お殿様はなんとまあ、若かったことか
と、改めて残念な気持ちになりましたし
90歳になってなお、配偶者のために病院へ通う妻
という図を見るに、それを自分がしたかったのか?
と、問われれば、そうではないと感じます。
母の同年代の知人で、ともに長生きしているご夫婦は
ここ最近、夫さんだけ施設に入ったという話が増えています。
90歳前後まで、家で妻としての役割を続けたのだ
と思うにつけ、それもまた「したいか」と聞かれれば
「否」と答えるしかありません。
だからといって、早くにひとり身になったことを
単純に「身軽だ!自由だ!」と喜ぶ気持ちにもなれません。
人生いろいろです。
何が良いとか悪いとかという話ではなく
それぞれの成り行きを、淡々と歩むしか
どうしようもないのだなと、しみじみ感じます。