「おしゃれはガマン」
私が若かりし頃は、まかりとおっていた概念です。
歩きにくくてもハイヒール
寒くてもミニスカート
動きにくくてもぴったりフィット
さかのぼれば、腰が折れそうなコルセットや
首が動かせないようなひだひだカラーなど
女性のおしゃれの歴史は
ガマンとともにあったと言えましょう。
しかし、いまどきの若い方々の装いを見るに
まったくすたれてしまった文化なんだなと感じます。
ゆるっとした楽そうな服を着てる人がほとんどで
足元も、スニーカーなどが目立ち
ハイヒールは、まず見かけません。
50代直前までハイヒールでがんばっていた私が
今の世に現れたら、あのおばさんどうしちゃったの?
と、言われかねません。
もちろん、今はがんばれるはずもなく
ペタンコの靴でトコトコ歩いてます。(笑)
わりと最近、デニムのロングスカートを選んでいて
気に入ったシルエットのものがあったんですが
重さが気になって、買うのをやめたことがありました。
そのとき、タイトルの「おしゃれはガマン」を思い出しました。
30代のころ買ったデニムのロングスカートは
履いてると腰がこるほど重かったんですが
理想のシルエットを保つオンス数というのがあって
きれいなマーメイドラインを描こうとするなら
どうしても、そうなっちゃうんですよね。
試着してやめたデニムスカートもマーメイドラインでした。
その後、もっと軽い薄手の生地で同じスタイルのものを見つけ
試着してみると、やはりハリ感がいまいちでしたが
楽なのが一番!と、買って帰って来ました。
この買い物で、そうか、そういうことか!
と、思ったのは20年履き続けている別のデニムスカートのことです。
気に入っていて便利なアイテムだからこそ
20年も愛用してきたというのに
ここ数年、すっかり出番が減りました。
このスカートも、オンス数が大きく、どっしりしてるんですよね。
あまり履かなくなった理由は、重いからか!
しんどいから、着ようという気が起こらないわけですから
きっと、今後も着ないだろうなー。
と、思い至り処分を検討中です。
流行はくりかえす、といいますが
「おしゃれはガマン」は、苦行ですから
もう二度と、そんな時代は来ないかもしれませんね。